アロハ合奏団2024年コンサート夏公演第一部より「カウボーイ序曲」楽曲紹介!

演奏曲の紹介♪

映画「11人のカウボーイ」について

原題「The Cowboys(邦題「11人のカウボーイ」)」をもつこの1972年の西部劇映画は、マーク・ライデル(「黄昏」など)の監督、「アメリカの英雄」ジョン・ウェイン晩年の主演で制作されました。

ジョン・ウィリアムズ氏は、マーク・ライデル監督とは前作の「華麗なる週末(1969年)」でも音楽を担当しており、ライデル作品との2回目のコラボレーションです。

西部劇の映画ではありますが、ジョン・ウェイン演じる昔気質の老カウボーイが、邦題にあるように11人のカウ「ボーイ」=まさに「子供」たちを、厳しくも背中で語る愛情で育てていく、あらすじを持っています。

子供達が実際に馬を乗りこなしている姿などに驚きますし、主人公というよりジョン・ウェインの人生をなぞったような含蓄のある言葉の数々が印象に残ります。

しかしただの「少年たちが成長していく」映画ではなく、仲間の死去や、悪役に主人公が殺害されたり、子供達がその復讐として悪役一味を銃撃するなど、その表現に公開当時も賛否両論があったようですし、現代ではなかなか公開が難しい映画かも知れません。

それでも、ライデル監督が現在も90才近くでお元気なこともあり(それを言うとジョン・ウィリアムズ氏は2歳上!)、2022年に「映画公開50周年」を迎え、監督を囲んで出演者の多くが集まった番組が公開されました。アメリカの中でも「西部劇が華やかなりし頃」の終盤を飾るトピックスとして、記憶されているのだろうと感じます。

ジョン・ウィリアムズ作曲「カウボーイ序曲」について

今回演奏する「カウボーイ序曲」は、映画で使用した音楽をJ・ウィリアムズ氏自身が1曲のコンサートピースに仕立てた楽曲です。映画冒頭で流れる、まさに西部劇を彷彿させる部分が楽曲の冒頭と終盤に位置し、ゆったりとした中間部は主人公とその妻のシーンの音楽で彩ります。

当時まだ30代後半のジョン・ウィリアムズ氏。当初ジャズピアニストとしても活躍していた時の呼び名「ジョニー・ウィリアムズ」名義でドラマや映画音楽に携わってきましたが、ライデル監督との「華麗なる週末」から本名でクレジットしていることから、ひょっとして氏自身が作曲家として道を定めた!という気持ちがあったのかも知れません。

この「カウボーイ序曲」の音楽は、先に記したように西部劇映画の音楽の本流を示したような快活な部分もありながら、クラシックにおけるアメリカ音楽の祖である作曲家アーロン・コープランドの雄大さも併せ持つ名曲と言えます。

そのためか、日本では映画が公開されていなかったにも関わらず、ある時期、吹奏楽編曲譜が出版されて「こんなに面白い序曲があるのか」と国内の吹奏楽団がこぞって演奏したため、皆さんの中にはお聞きになったり演奏された経験があるかもわかりません。

一般のオーケストラコンサートのオープニングとしても、もっと演奏されてもいい「カウボーイ序曲」。アロハ合奏団が元気いっぱい?愛情たっぷりにお届けします!

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