アロハ合奏団2024年夏公演第一部より「サムウェア・イン・マイ・メモリー」楽曲紹介

演奏曲の紹介♪

映画「ホーム・アローン」「ホーム・アローン2」について

1990年公開のコメディ映画「ホーム・アローン」は次作「ホーム・アローン2(1992年公開)」と合わせて世界中で大ヒットしました。現在でもこの2作は毎年のように繰り返しクリスマス時期にテレビ放映される、今やクリスマス映画の定番です。

2作ともに映画のあらすじとしては…クリスマス休暇に家族総出で旅行に出発したけど、どういう訳か五人兄弟の末っ子ケビンだけが取り残されて、そのせいで巻き起こるドタバタ劇、そして家族の愛情を感じる心温まるお話です。

特に、主役ケビンを演じたマコーレ・カルキン(当時10歳前後)の天真爛漫なかわいさが話題を呼び、世界中で彼は一躍大スターとなりました(その後、波乱万丈の人生を歩みますが…)。

そして、この映画に欠かせないのが、名優・怪優のジョー・ペシとダニエル・スターン演じる間抜けな泥棒コンビです。結局2作ともケビンに圧倒的に「してやられる」のですが、このコンビのあまりにもポンコツぶりのおかしさが、映画の大ヒットに一役買っているのは間違いありません。

また、劇中では多くの新旧クリスマス・ソングが使用されている事でも話題を呼びました。それぞれのシーンにぴったりの音楽が流れることで、映画の楽しみは倍増です。なお、この2作の後も続々とシリーズは作られており、2021年に第6作目が公開されています。

クリス・コロンバス監督とジョン・ウィリアムズ氏

この2作の音楽を担当したのが、ジョン・ウィリアムズ氏です。当初「コメディ映画の音楽はやらない」と断っていたそうですが(人の動きに細かく合わせる事が大変なため)、2作とも監督を務めたクリス・コロンバス氏のこの作品を気に入り、一緒に仕事をすることを決めたそうです。

J・ウィリアムズ氏はこれらの映画を評して「映画の雰囲気は魅力的で、どちらもディケンズ風の温かい輝きに満ちている」と語っています。氏が言う(チャールズ)ディケンズとは、記念碑的な作品「クリスマス・キャロル」のほか、多くの作品が現代でも読者の心をとらえている、1800年代に活躍したイギリスの国民的な小説家です。

さて、クリス・コロンバス氏と言えば、「ハリー・ポッター」シリーズ映画の第1作「ハリー・ポッターと賢者の石(2001年公開)」、第2作の「ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年公開)」のメガホンをとり、また「ナイト・ミュージアム」シリーズのようにファミリーで楽しめる映画の製作でもヒットを飛ばす人物です。

恐らくは、この「ホーム・アローン」でのお二人の信頼関係が、その後「ハリー・ポッター」2作でのコラボレーションを呼んで、あの超有名なテーマ曲を始めとする名曲を生み出したのではないでしょうか。

「サムウェア・イン・マイ・メモリー」について

「ホーム・アローン」のテーマ曲でもあるこの音楽は、最初の映画の中盤で初めて流れます。当初は「うっとおしい」家族がいなくなって一人を満喫していたケビンが、買い出しからの帰り、トボトボと雪が積もった夜道を歩きます。そして、他人の家の窓から見えたクリスマスを祝う家庭の様子を見て、一気に寂しさをつのらせるシーンで印象的に音楽が始まります。

今回演奏するこの楽曲はオーケストラと合唱(または児童合唱)のためにコンサートピースとして再編曲されました。家族で祝うクリスマスの情景を「僕の思いのどこかに」描いているこの歌詞は、J・ウィリアムズ氏とは長年の仕事仲間で友人の、レスリー・ブリッカス氏(「007/ゴールドフィンガー」の作詞など)の手によるものです。

そして、映画の大ヒットもあって、この曲も今ではすっかり定番クリスマス・ソングの仲間入りです。世界中の様々なアーティストによってカバーされているのをお聴きになった方もおられるかと思います。

皆さん、これから梅雨となり気温が高い季節になりますが…目を閉じて「1990年のクリスマス、アメリカ・シカゴ郊外の邸宅に雪が積もっている」情景を思い描いてください。一人ぼっちのケビンが、心細く家族の帰りを待っているのが想像できたら、この音楽が聴こえて来るかも?!知れません。

アロハ合奏団2024年夏公演6月30日(日)あましんアルカイックホールにて17時30分開演!チケットはteketにて発売中

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